メドメイン、久留米大学医学部の研究グループとの共同により、膵臓がんのAI画像診断開発に成功

【メドメイン株式会社】
デジタル病理診断支援ソリューション「PidPort」などを提供するメドメイン（福岡県福岡市、代表： 飯塚統）は、久留米大学医学部（福岡県久留米市、理事長：永田見生）の研究グループや全国の医療機関の病理医と共に、膵臓癌を判定する人工知能（AI）の開発に成功した。

同開発には、久留米大学の医学部病理学講座の矢野博久教授や病理部の秋葉純教授、内藤嘉紀准教授らが参加した。加えて、九州大学、自治医科大学、東北大学など全国17の医療機関の病理医が協力した。

膵臓は胃の裏側にある臓器で、他の臓器や血管に囲まれているため、癌は見つかりにくく、診断のための組織採取も難しい。そのため、AIを使った膵臓癌生体検査の画像識別モデルを作成することになった。

久留米大学は超音波内視鏡で採取した412点の膵臓癌標本をデジタル化し、18人の病理医が癌細胞と判定した箇所をマークした。そして、作成した画像データをAIにディープラーニング（深層学習）させて、120点のデジタル画像でAIをテストすると94％の正解率であった。これは実用化できる精度であり、100％でない理由は穿刺による組織採取のため、胃の組織が混じるなど判断に迷う組織があるためと考察されている。

現在、AIによる病理診断については日本病理学会が議論しており、久留米大も同学会の方針を踏まえ、病理診断にAIを活用することを検討する方針である。

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