新型コロナウィルスの感染拡大を契機にテレワークが普及したこと、また政府によって「脱ハンコ」が推進されたことにより、電子契約サービスを導入する企業が増えました。
しかし、「どの電子契約サービスが自社に適しているかわからない」「電子契約サービスの選び方がわからない」という人も多いのではないでしょうか。
この記事では電子契約サービスの選び方とともに、おすすめの大手電子契約サービス「paperlogic(ペーパーロジック)」「WAN-Sign(ワンサイン)」「CLOUD SIGN(クラウドサイン)」の3社を比較しながら紹介していきます。
1. 電子契約サービス導入による4つのメリット
これまで「必要な契約書がどこにあるのかわからない」「契約締結までに時間がかかる」「紙代や印紙税など契約にかかるコストが嵩む」「契約締結に必要な印鑑を用意するために出社しなければならない」などの悩みを抱えたことはありませんか?
電子契約を導入することで、これらの悩みは解消されます。電子契約の導入によって得られる4つのメリットを、詳細に説明していきます。
金銭的コストを削減
電子契約を導入することでペーパーレス化が進むため、紙代・インク代・郵送代などが不要になります。また、契約書が法律で言う「課税物件に掲げる文書」ではなくなることを理由とし、印紙税もかかりません。
契約関連業務の効率化
電子契約を取り入れることで、印刷や住所の記入、投函などの作業が不要になり、契約関連業務が効率化されます。
また、契約関連業務が効率化されることにより、契約が締結されるまでの時間も短縮されます。
契約書の管理が容易に
契約書がクラウド上で管理されるため、保管場所を用意する必要がなくなります。それに加え検索機能などを用いることによって、かんたんに目的の契約書を見つけることが可能になります。
さらに、クラウド上の管理で契約書の整理も容易なため、契約更新漏れが回避しやすいことも大きなメリットです。
テレワークをスムーズに導入できる
テレワークを導入していても「契約書に必要な印鑑が手元になく、押印ができないから出社しなければならない」「契約書の印刷のために出社しなければならない」といった場面に直面することがあります。
電子契約を導入することで、このような場面を回避することができ、スムーズなテレワークの導入が実現できます。
2. 電子契約サービスの選ぶポイント
「電子契約を導入したいけど、何を基準に選んだらよいかわからない」という方のために、4つの選び方のポイントを紹介していきます。
セキュリティ体制が整っているか
セキュリティ体制が整っているかどうかは、電子契約サービスを選ぶ際に最も重要なポイントです。セキュリティ体制に問題があると、サイバー攻撃などによって自社や取引企業の機密情報が漏洩してしまう可能性があるからです。
セキュリティ体制が整っているかは、電子データが改善されていないことを証明する認証タイムスタンプの利用登録がされているか、情報セキュリティマネジメントの国際標準規格であるISO/IEC27001認証 を取得しているかが判断基準になります。
サービスの利用が容易か
せっかく電子契約を導入しても、サービスの利用方法が難しいとかえって作業効率が下がってしまったり、利用者の精神的負担が増えてしまいます。
ITに明るくない人でも理解しやすい操作性が備わっているか、すぐに契約書を作成することができるよう、契約書のテンプレートがあるかどうかが重要です。
取引先に負担なく契約締結が可能か
契約は社内だけでなく、外部とも行われます。その際に、相手方に手間がかからない電子契約サービスを選定することが大切です。
相手方が同じ電子契約サービスを利用していなくても、アカウント登録なしで契約締結をすることのできるサービスや、URLを送付するのみで契約締結をすることが可能なサービスを選ぶ必要があります。
利用料金が適切か
自社が必要としているサービス内容に見合う利用料金かどうか、を検討することは重要です。
料金は「初期費用」と「月額費用」に分かれ、初期費用はサービスによって無料始めることができるものから、30万円としているサービスがあります。
月額費用に関しても、プランによって無料で利用することのできるサービスから、20万円ほどで利用することのできるサービスなど、幅広く存在します。
一概にコストの安いものがよいとは限らず、コストが高い分、機能面やセキュリティ対策に優れている場合や、中長期的に安くコストを抑えることが可能な場合もあります。
3.おすすめの大手電子契約サービス3社
paperlogic(ペーパーロジック)
・契約書だけでなく、請求書や納品書など幅広くペーパーレス化
・紙の契約書もスキャナで保存可能、電子取引データと結合管理
・電子署名・タイムスタンプが固定料金で使い放題
・タイムスタンプの有効期限が自動延長されるため、長期的な法的保存が可能
・契約相手もアカウントを作成せず利用でき、さらに電子証明書の取得や利用が可能
・簡易署名の利用が無料
・電子証明書を安価で発行可能
WAN-Sign(ワンサイン)
・紙の契約書もスキャナで保存可、電子取引データと結合管理
・「電子証明書による厳格な実印版締結」「メール認証によるかんたんな認印版締結」の2つの締結レベルを契約内容に合わせて選択できる
・ISO/IEC27001・ISO9001を取得、金融機関や医療機関が求めるセキュリティ体制
・災害リスク対策、Disk To Disk方式採用のセキュリティ体制でデータを保全
・契約相手もアカウントを作成せず利用可能
・無料プランあり
CLOUD SIGN(クラウドサイン)
・弁護士監修の電子契約サービス、総務省・法務省・経済産業省から電子署名法が定める「電子署名」に初めて認定
・紙の契約書もスキャナで保存可、電子取引データと結合管理
・ISMSやSOC2など50以上のセキュリティチェック項目をクリアした万全のセキュリティ
・シンプルなデザインで誰でも簡単に利用可能
・導入時・導入後の運用定着化をサポート
・よく使われる契約書10種類のテンプレートを用意
・無料プランあり
・SlackやSalesforceなど多くの有名サービスと連携
まとめ
今回は電子契約サービスの選び方とともに、おすすめの大手電子契約サービス「paperlogic」「WAN-Sign」「CLOUD SIGN」の3社を比較しながら紹介しました。
アフターコロナの時代でも、テレワークやペーパーレス化は進んでいくと考えられます。また、「脱ハンコ」の動きもより活発になっていきます。快適な仕事環境を整えるために、ぜひ本記事の選び方のポイントや「paperlogic」「WAN-Sign」「CLOUD SIGN」3社の比較を参考に、電子契約を取り入れてみてください。