個人事業主やフリーランスは、会社組織に縛られずに、自分の好きな場所で好きな仕事をできるという自由な働き方・生き方を実現できるのが魅力です。
現在、政府の働き方改革により副業を容認する企業も増えてきましたが、人生100年時代とも呼ばれる中、1社で定年まで働くという価値観が薄れ、やりがいや生きがいを求めて、自分のスキルを活かして個人事業主やフリーランスとして生計を立てる働き方が注目されています。
しかし、そこで懸念すべき点としては、もしもケガや病気で働けなくなった場合の生活の保障です。
会社員の場合は社会保険の加入が必須であるため、健康保険・労災保険を受けることや、失業時には労働保険による失業手当の給付を受けることも可能ですが、個人事業主やフリーランスの場合はそれらの保険の加入は全て自分で行う必要があります。生活をしていると、いつ何が起きるかわかりません。そうした時に生活が困窮しないためにも、万が一に備えることは大切です。
そこで、本記事では個人事業主が必ず押さえておきたい保険3選をご紹介します。
オフィス保険
個人事業主やフリーランスは、職場を自宅にしている場合や、オフィスを契約する場合があると思います。オフィス保険に加入しておくことで、火事や地震などの災害に遭った場合に補償を受けることができます。
また、地震で建物自体が倒壊や破損をしなかったとしても、オフィス内の備品が壊れた場合なども加入プランによっては補償の対象となります。
主なオフィスに関する保険
・火災保険
・地震保険
労災保険
労災保険は、主に業務や通勤中に発生した事故によるケガや、病気、障害、死亡の場合に一定の給付が受けられる保険です。会社員などの場合は、保険料の全額を雇用主が負担しています。
しかし、個人事業主・フリーランスの場合は、原則加入ができません。それでは事故や病気の場合にどのように備えたら良いのでしょうか。
その場合に備えて就業不能保険という保険商品があります。就業不能保険は、公的な社会保障制度ではまかないきれない場合に備えるために登場した保険商品です。
長期的に働けない状態になった時に、回復するまでの期間、給付金を受け取ることが可能です。ただし、保険商品ですので毎月の保険料の支払いが必要です。
また、2020年6月25日に発表された政府の全世代型社会保障検討会議による第2次中間報告では、「フリーランスとして働く人の保護のため、労働者災害補償保険の更なる活用を図るための特別加入制度の対象拡大等について検討する」ことが明記されました。 労災保険の対象がフリーランスにまで拡大する日も近いかもしれません。(参考:首相官邸公式HP/全世代型社会保障検討会議 第2次中間報告)
所得補償保険
病気やケガで働けなくなった場合に頼りになるのが所得補償保険です。民間の保険会社が提供する個人向けの所得補償保険のほか、事業主やその従業員までカバーする日本商工会議所の休業補償保険(休業補償プラン)等があります。休業前の所得と公的補償の差額をカバーする所得補償が期待されます。
従業員の福利厚生の充実はもちろん、事業主本人の万が一の備えにも利用できるので、公的な社会保障制度の利用ができない自営業者も加入ができます。
日本商工会議所の休業補償プランの詳細はこちらよりご覧ください。
→休業補償プラン(日本商工会議所)
まとめ
いかがでしたでしょうか。個人事業主やフリーランスは自由な働き方ができる反面、万が一の生活保障も自己責任で考える必要があります。
もし、従業員を雇っている場合は、その従業員に何かあった時のことも考えなければなりません。ケガや病気に気を付けることはもちろんですが、現在の新型コロナウイルス感染拡大や自然災害など予期せぬ事態に見舞われることもあります。
そうした万が一に備えることで、事態が回復した時に今まで通りに事業を行うことができます。何かがあってからでは、保険の加入もできない可能性がありますので、ぜひ事業が軌道に乗っている内から検討することをおすすめします。
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