株式会社イー・エージェンシー が運営するSaaS型サイト多言語化ツール「shutto(シュット)翻訳」について、概要からサービス紹介までを徹底調査し、本記事にて解説します。
また「SaaS型サイト多言語化ツール」と聞いても、「SaaS型」や「サイト多言語化ツール」の意味が分かりにくいという人は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では「shutto翻訳」の解説とともに、「SaaS型サイト多言語化ツール」やその導入方法についても、わかりやすく紹介していきます。
「SaaS型サイト多言語化ツール」概要
SaaSとは
「SaaS」とは、「Software as a Service」の略称です。サービスを販売する提供者(サーバー)側で稼働しているソフトウェアを、インターネットなどのネットワーク経由で利用者側コンピューターに提供するサービスシステムです。
これにより、利用者側のコンピューターに直接エンジニアがプログラムを構築する必要があった従来型のサービスを脱し、時間と労力を省くことができます。
サイト多言語化ツールとは
サイト多言語化ツールは、Webサイトなどをプログラミング無し(ノーコード)で多言語翻訳に対応させるツールです。ツールを埋め込むことで、言語切り替えバーなどで言語を選択すると、サイト全体をその言語に翻訳された仕様に切り替えることができます。
ツールの導入方法
サイト多言語化ツールを埋め込む方法は、以下の3種類があります。
自社サイトを海外SEOへ対応させる必要があるかどうかも判断したうえで、ツールを導入しましょう。
・タグ方式
HTMLのヘッドタグにツール側から提供されたタグを挿入することで、翻訳機能を埋め込む方式です。容易に埋め込むことが可能な方法ですが、海外SEOに対応できないのが難点になります。
・ライブラリ方式
ライブラリとは、JavaやPHPといった開発言語によるプログラムに、追加機能をもつコードを埋め込む方式です。こちらはは海外SEOへの対応も可能です。
・プラグイン方式
プラグイン方式とは、WordPressにより作成したサイトに翻訳ツールを埋め込むことができる方法です。こちらは海外SEOに対応できます。Webサイト作成において日本国内シェア8割以上を誇るWordPressを用いているサイトであれば、こちらの方式をオススメします。
「shutto翻訳」とは
製品概要
企業のリリース情報によると、shutto翻訳では、自動翻訳・プロ翻訳※・セルフ編集機能の組み合わせでHTMLが出力されるWebサイトを最短3分で翻訳することができます。つまり、静的コンテンツ・動的コンテンツに関わらず、ブログ、ECサイト、会員向けサイト、フォーム、検索サイトなどの多様なWebサイトを翻訳できるツールになります。
※プロ翻訳は利用休止中(2021年8月26日現在)
また、100カ国以上の言語に対応しているため、基本的にどの言語にも対応可能な点も魅力です。
サービス特徴
サイトの多言語化に欠かせない、SaaS型サイト多言語化ツールの充実した機能として、製品サイトでは以下のような機能を展開しています。
コンテンツ編集機能
対象のページのコンテンツやレイアウトを編集する機能です。CSSとHTMLを編集・追加することができ、翻訳により崩れたレイアウトの調整や、翻訳したページのリンク先変更をスムーズに行います。
デバイスプレビュー
PC、タブレット、スマートフォンなど、デバイスごとの多言語対応後のサイト表示を編集画面で確認できる機能です。
ブラウザプレビュー
ブラウザ機能拡張ツールを使うことで、shutto翻訳の導入タグをWebサイトに設置していない場合でも、ブラウザで翻訳後の表示確認を行える機能です。
画像置換
画像に含まれる日本語テキストなどを多言語化するさいに、編集画面で元言語の画像を多言語用画像に置き換えることができます。
META/ALT翻訳
検索エンジン対応の際に必要となる、META/ALT文の翻訳を行います。
言語切り替えバーのデザインカスタマイズ
言語切り替えバーを利用者側のサイトに合わせたデザインで、テキスト形式、バナー形式などにより設置し、対象翻訳言語に切り替えることができます。
Googleアナリティクス連携機能
Googleアナリティクスとの連携により、言語を多言語化したときのサイトの「セッション数」もしくは「PV数」をGoogleアナリティクス上で計測する機能です。
海外検索エンジン対応機能
国内の検索エンジンだけでなく、海外の検索エンジンでも検索結果にインデックスさせる機能です。
CSSとHTMLの編集・追加による、ページ編集や言語切り替えバーのデザインカスタムができ、多言語化しても元サイトのレイアウトやニュアンスを保つカスタマイズ性が充実していることが分かります。
また、先述した「プラグイン方式」にも対応しているため、翻訳後のサイトを海外SEOにインデックスされるよう出力することが可能です。
導入実績
shutto翻訳は、多様な業種・規模の民間企業から、自治体・公官庁まで、幅広いサイトに導入されています。具体的な導入実績としては、以下の例が挙げられます。
・株式会社テレシー
株式会社VOYAGE GROUPの連結子会社として、テレビCMの効果をネット広告で馴染みのあるCPM/CPA/CPIといった指標で把握し、日本最大級のテレビCMデータを活用したAIで自動最適化を行う運用型テレビCMサービスを提供しています。
→テレシー公式サイト
・株式会社NTTデータ イントラマート
個別最適化された企業内のIT環境を一つに集約し、業務アプリケーションの全社横断的な運用を可能にするIoTプラットフォームの開発・販売を主体に展開しています。
→NTTデータ イントラマート公式サイト
・群馬県みどり市役所
みどり市は、群馬県の東部に位置し、2006年に笠懸町、大間々町、東村が合併して誕生したまちです。
→みどり市役所公式サイト
実用例
SaaS型多言語化ツールの導入は、企業であれば海外の顧客やビジネスパートナーに対応するための重要な要素となります。
shutto翻訳ホームページによると、製品をを利用しているNTTデータイントラマートがshutto翻訳を選んだ理由として以下のようなポイントを挙げています。
・翻訳精度の高いGoogle翻訳エンジンを利用している
・ユーザインタフェース画面が判り易く洗練されている
・ITリテラシーの低い翻訳者でもセルフ翻訳が簡単に実施できる操作性
・弊社運用要件に、真摯に向き合ってくれる柔軟かつ丁寧な保守サポート
・コストパフォーマンスの良さ
このような利点から、NTTデータ イントラマートはshutto翻訳導入後、100万文字を超える大規模ページの多言語化を、従来のサイト翻訳にかかるコストのおよそ10分の1に削減して実現しました。
また、自治体においては、観光客向けの情報を発信するWebサイトにおける多言語対応は、海外からのインバウンドを促進するにあたり急務になるでしょう。
群馬県みどり市役所では、観光ポータルサイト「みどり市観光ガイド」が、スマートフォンでも閲覧しやすい設計にリニューアルするにあたり、shutto翻訳を導入しました。導入にあたり魅力を感じた点として、
・どのデバイスにも対応できる
・費用が低価格に抑えられる
ということを挙げています。
みどり市役所では、shutto翻訳導入で翻訳業務が自動化されたことにより業務量の大幅な削減につながっています。
製品詳細情報
shutto翻訳に関する詳しい情報は以下サイトからご確認ください。
https://www.submit.ne.jp/shutto-translation
まとめ
今回はhttps://bizly.jp/news-government-210823-1/ニュース記事で取り上げたSaaS型サイト多言語化ツール「shutto翻訳」について、サービスの概要理解とあわせ解説しました。
SaaS型翻訳ツールでは、対応できるサイトの種類・言語数が幅広いことが重要なポイントとなります。また、元のサイトのレイアウトやニュアンスを壊さず、安価で容易に自動翻訳ができる点も大切です。
豊富なサイトや言語に対応し、かんたんな操作性で的確で高品質な翻訳が行えるshutto翻訳のようなツールを用いて、Webサイトの多言語化を成功させましょう。