ビジネスローンを始めて利用する際は、どのような流れでお金を借りるのか、返済をするのか、危ないところに騙されたりしないか、不安な要素がたくさんあるかと思います。フィットネス事業を運営するうえで、なかなか金融機関や士業の方とやり取りが多いわけではないので相談する所にも一苦労をするかと思われます。
カードローンでいえば、TVCMで見ない日はないほど、大手各社が広告を流しているのはご存じかと思います。(アイフル、SMBCモビット、プロミス、レイクALSA・・等)しかし、どういったサービス内容で、どのような点に気を付ける教えてくれる機会はないものです。
今回はビジネスローンの利用を検討する方が知っておきたいお金を借りる先となる金融機関の選び方について解説します。はじめて融資を受ける事業者においては、まず公的融資→銀行融資→民間消費者金融の順に検討されるケースが多いため、順を追って解説します。
ローンについての基礎解説はこちら
「ローン」とは何か?5分でわかる融資の基礎知識
ビジネスローンの概要
銀行などの金融機関が取り扱い、企業や個人事業主向けに、事業資金をサポートするのがビジネスローン(事業ローン)です。個人事業主向けにもサービスがあることがポイントです。借入の用途については、主に「事業の運転資金」、「つなぎ資金」事業に関する資金などが挙げられます。
本来ビジネスローンについては公的機関の融資、銀行融資などにもありますが、審査が厳しいことで知られており、審査が通りやすい消費者金融などの民間会社のビジネスローンを選ぶ事業者が多いようです。
公的機関の融資(公的融資制度)
国や地方自治体といった公的機関が企業や個人事業主に対して融資を行う制度があります。公的機関の融資は、民間融資(消費者金融や銀行から融資)に比べて低金利でありますが、一方で手続きに時間がかかる、準備する書類が多い点留意が必要です。
つまり、公的融資を検討される場合には、必要書類整理や融資実行されるまでの運転資金の確保を含めて、ある程度余裕を持った状態で検討されることが大切です。
国や地方自治体などの公的機関が中小個人事業主の支援を目的とする融資制度を公的融資制度と呼びます。公的融資の代表例は以下2つです。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、日本政府が100%出資してできた政策金融機関です。主な業務内容は、国民生活事業、農林水産事業、中小企業事業を主軸として行っています。
日本政策金融公庫を利用する大きなメリットは金利の安さです。民間金融機関から融資を受ける場合は年利3%~18%掛かりますが(事業者の信用度合いによる)、日本政策金融公庫から融資を受ける場合は年利2%程度で済みます。
・「日本政策金融公庫」の公式サイト
・日本政策金融公庫の融資制度一覧はこちら
商工会議所の融資
商工会議所とは、商工会議所法によって設立された非営利団体です。
商工会議所とは・・・地区内における商工業の総合的な発展を図り、兼ねて社会一般の福祉増進に資する」という目的に全国で組織される団体(参考元:日本商工会議所)
商工会議所では、会員事業所に対し様々な支援を行っています。
<商工会議所の相談・支援内容(一例)>
・融資・補助金・助成金制度
・事業承継
・感染症対策
・経営相談
・採用支援(説明会開催)
・従業員育成(研修・講座)
商工会議所では、他の期間と共同して会員向けに低金利で融資を行っています。
銀行融資
公的融資の次に検討するのは銀行融資です。名の通り銀行から融資を受ける方法ですが、「銀行」といえど、タイプとしては、信用金庫、地方銀行、メガバンクに分かれるため、どこに相談に行けば良いか判断に迷うことがあります。
信用金庫
そもそも信用金庫とは、地域に根付いた非営利協同組織として、株式会社である銀行とはスタンスが異なります。会員の出資による協同組織の非営利法人が信用金庫です。地域密着型の信用金庫は、小規模事業者、個人顧客の融資相談を受けています。
信用金庫の融資は主に会員を対象に行っていますが、700万円以内の小口融資などについては、会員以外でも広く利用ができます。親身に相談に乗ってくれやすいところがメリットですが、反面、銀行に比べると金利が高くなりやすいところが難点になります。
地方銀行
地方銀行の定義は「地方都市に本店を置き、地域を拠点として業務展開している銀行法に基づく普通銀行」(一般的に第一地方銀行を指す)であり、その役割は地元の企業や個人を対象とする取引が多いことが特徴です。
信用金庫と同じ様に、地方企業、事業者に目を向けている点では、親身に相談できる相手先であり、資金力もあるため、信用金庫に比べると金利もおさえた融資を受けられる傾向にあります。しかし、その分信用金庫に比べると融資の難易度は上がるものと捉えるべきでしょう。
銀行融資の場合は、「保証協会付の融資」が中心となり、万が一、借主の返済が滞った場合に、借主に代わって信用保証協会が金融機関に「立て替え払い」をすることが条件になります。つまり銀行側の審査と保証協会の審査があるために、融資の難易度は高くなります。(これに対し信用保証協会の保証のついていない、金融機関が独自に行う(主にメガバンク)融資を「プロパー融資」といいます。)
メガバンク(都市銀行)
みずほ銀行・三井住友銀行・三菱UFJ銀行・りそな銀行などが知られる日本のメガバンクで融資を受けるのは一般的に大手企業や、勢いのあるベンチャー企業などが挙げられ、設立当初や中小規模、実績に乏しい事業者にとってはハードルが高くなります。
つまり、メガバンクで融資を受けられなかったが、地方銀行で保証協会付の融資を受けることができた、というケースは非常に多くあります。それぞれの融資の難易度はこのように分類分けされます。
メガバンクは豊富な資金力もあり、信用金庫、地方銀行に比べて金利が低い点が挙げられますが、主には大手企業を相手にしているため、小口や個人顧客のニーズに沿ったコンサルティングや提案などは期待できないと一般的には捉えられます。
TBSドラマ「半沢直樹」で描かれる「融資」のやり取りはメガバンクと大手企業との取引であったことをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
金融機関の融資難易度を整理
金融機関の種類による融資の難易度を「易しい」順番に並べると以下のようにあります。
- 1.(日本政策金融公庫)
- 2.信用金庫・信用組合
- 3.地方銀行
- 4.メガバンク(都市銀行)※最も難易度が高い
金融機関選びの参考にしてください。
民間消費者金融
民間消費者金融とは、個人に対する融資をサービスとしている金融機関を指します。冒頭に挙げたとおり、アイフル、SMBCモビット、プロミス、レイクALSAなどはTVCMでもよく目にします。
この消費者金融とは、審査の基準が低く、融資までのスピードが早い点が特徴です。消費者金融は、「貸金業法」という法律に則って融資を行っています。ですので、いわゆる「闇金」などとは異なり法外な金利で貸し付けたり、過酷な取り立てをされる心配はありません。
前述の銀行などと比較すると、ネックになるのは、その「金利」です。しかし条件により無利息期間を設けるサービスもありますので、借り入れの目的に応じては検討できる選択肢のひとつです。
各社のサイトからご自身にあった消費者金融をご検討してみてください。
プロミス
アコム
SMBCモビット
ローンを検討する際の注意点
借入金額
借入をする際は、無理のない返済計画を心がけることが大切です。
金利(利息)
借入には金利(利息)がつくことが一般的です。利息には変動・固定・全期間固定のタイプに分かれており、借入する際は返済計画とともに確認しておく必要があります。
返済の期間
住宅ローンなどにおいては、数十年の返済計画を立てることとなります。ビジネスローンなどにおいても返済計画をしっかり確認しておくことが大切です。
例:JAバンク「住宅ローン返済シミュレーション」
例:アコム「ご返済シミュレーション」
返済方法
銀行、コンビニのATM、口座引き落としで返済できる方法もあれば、インターネットもしくは、窓口で受け付ける金融機関もありますので、返済手段は借入前に確認することが重要です。
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