DXで注目される「オフショア開発」|アフターコロナ新時代の“新常識”

DXで注目される「オフショア開発」|アフターコロナ新時代の“新常識”

オフショア開発とは、賃金が安い海外の企業や子会社に、ソフトウェアやWebシステム、アプリケーションなどシステム開発の一部業務を委託・発注することを言います。オフショア(offshore)とは、英語で「海外で」という意味です。

対義語は、オンショア(onshore)、こちらは自社内で開発を完結させることを言います。近年では、国内のIT人材不足によって、オフショア開発が盛んになり、日本国内では不足しがちなIT人材、リソース(労働力等)の確保がオフショア開発で目的とされています。

オフショア開発が盛んな国としては、ベトナム、タイ、インド、バングラデシュなどのIT業界が急成長を遂げる国々が挙げられます。デジタル技術によって新しい価値を想像し、ビジネスモデルに変革を与える点において、デジタルトランスフォーメーションの一部としてオフショア開発という選択肢は注目されています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とはこれまで聞きなじみのあった「IT化」とは切り離して考えるべきで、IT化とは、「業務効率化やコスト削減を目的にIT技術・デジタル技術を導入」することを指します。つまり、「DX化」とは「IT化」よりも、幅広い観点で、組織のカタチそのものを見直すために生まれた方針です。ではICTとは何を指すのでしょうか。

ICTとは、 Information & Communications Technologyの略で、「情報通信技術」のことを指します。総務省データによると、

日本企業でICT「導入済み」と回答した割合(導入率)は70.2%であり、他国と比べて10%~25%低い水準。特に、欧州企業の導入率は90%以上と高い水準

参照元:総務部ホームページ「第1部特集:人口減少時代のICTによる持続的成長第2節 ICTによる生産性向上方策と効果

との情報があり、日本の情報インフラの世界的な遅れは、10年後の大きな課題になりうることが予想されています。ハンコ文化の弊害や、企業の在宅勤務への抵抗が、近い将来に企業存続への影響をもたらすことは想像にたやすいと言えます。

こうした中で企業が捉えるべき課題は、

DX を推進するにあたり、ビジネスや仕事の仕方、組織・人事の仕組み、企業文化・ 風土そのものの変革が不可欠となる中、経営トップ自らがこれらの変革に強いコミッ トメントを持って取り組んでいるか。 」

ここにかかっていると、経済産業省 DX 推進ガイドラインでは記述されています。 今後10年で衰退のリスクを迎える企業の共通点は「仮説を立てずに実行すること」、「失敗を恐れて何もしないこと」 にあり、退職者の増加、業績悪化に陥る可能性がある、と同ガイドラインでは言及があります。

DXとは何か

DX(デジタルトランスフォーメーション)スウェーデンの学者、エリック・ストルターマン教授が2004年に提唱した概念であり、様々な定義が各専門サイトで名づけられていますが、bizlyでは、「デジタル技術によってもたらされる新しい「価値」で、ビジネスモデル/ライフスタイルが大きく変容するさま」とします。

経済産業省では「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」において、次の解釈がなされています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

これまで提唱されてきた、IT化、IoT化は、業務効率化などを目的としたものであり、DX化はこれらを用いて組織・仕組みが変わりビジネスモデルに変化が加えられるなどより大きな枠組みでの変革を意味します。

近未来で言えば、自動運転技術や、AIによるカスタマーサポート(チャットボット)、ドローン技術による農業の農薬散布などがありますが、これらもIT化の枠を超え、各企業の、業界のビジネスモデルが大きく変革することが注目されています。

このような「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」は、すでに現在進行形で進みつつある時代にあるといえます。 インフラ、制度、組織、生産方法など従来の社会・経済システムに、AI、IoTなどのICTが導入され、次に、社会・経済システムはそれらICTを活用できるように変革される。さらに、ICTの能力を最大限に引き出すことのできる新たな社会・経済システムが誕生することになりえます。

オフショア開発企業の例

オフショア開発会社に依頼するケースとして、「あまりお金をかけずにシステム開発をしたい」、「低コストで品質が保証されている開発を期待したい」といったニーズがもとにあります。エンジニア不足の日本国内開発では実現しづらい開発ができる点がメリットです。

国内企業と比較してオフショア企業は30〜50%ほど安くシステム開発を発注するので小規模〜大規模までのDX推進に近づけます。まずは小規模なものから着実にシステム化を実現し、以後オフショア開発企業を相談役に据えながら企業のDXを行なっていくことは適切でしょう。

bizlyでは、昨今最も注目される国のひとつベトナムのオフショア開発企業について紹介しています。

ベトナムのオフショア開発企業|S3 CORPORATION(エススリーコーポレーション)
ベトナムのオフショア開発企業|Luvina Software(ルビナソフトウェア)
ベトナムのオフショア開発企業|FPT Software(エフピーティーソフトウェア)
ベトナムのオフショア開発企業|Splus Software(エスプラスソフトウェア)
ベトナムのオフショア開発企業|NTQ SOLUTION(エヌティーキューソリューション)
ベトナムのオフショア開発企業|Ominext(オミネクスト)
ベトナムのオフショア開発企業|Fujinet Systems(フジネットシステムズ)
ベトナムのオフショア開発企業|ブレイブソフトベトナム
ベトナムのオフショア開発企業|Ruby on Ring

まとめ

非IT企業においては、「デジタル化」はおろか、変革をもたらす「DX化」は実現も想像することさえも難しくします。IT事業部を持つ企業でもその上層部、決裁者にあたる経営層が理解しない限り導入のメリット、コスト面の比較などはできません。

まずは社内の体制を見直し、

1.ソフトウェア購入で解決するものは積極的にシステム導入する
2.ミドルウェア、ハードウェアの設置、開発を要するものは外注する

この分類分けをし、社内専用のシステム開発が必要なものは積極的に外注を模索することをおススメします。

企業内部の課題解決に向けたシステム刷新と企業活動をDXを通じて改善し、企業自体が競争力を高めることが大切です。労働生産性を向上、売り上げ目標を最大化していくためにもDXは重要な視点です。企業内部の業務・基幹システムを中心にデジタル技術による業務支援を検討してみてはいかがでしょうか?