Web接客とは、Webサイト上でユーザーに対して接客することを指し、リモート接客とも表現されています。Web接客は専用のツールを用いてお客様とコミュニケーションをとり、疑問や不安を解消し、販売促進をしていきます。対面で行っていた接客をオンライン上で実施する形態です。
Web接客ツールを導入すると、リピーター率の計測、顧客満足度の調査・改善、オンライン決済など用いて申込率や購入率の向上、ユーザー情報 のデータベース化が期待でき、メリットが多くあります。
ECサイトを始め、多くのWebサイトでWeb接客ツールが導入されており、2021年新時代のビジネスモデルとして注目され、ユーザーごとの最適化を図っています。
2021年現在、多くのWeb接客ツールが存在し、自社の課題解決のためにどれを選べば良いかわからず、導入に踏み切れないという方も多いと思います。そこで本記事では、Web接客ツールを選ぶときのポイントや各ツールの特徴などを分析し、2021年最新情報を調査し厳選したWeb接客ツール4選を紹介します。
Web接客ツールを選ぶ際に注目すべき3つのポイント
1.機能が自社サイトの課題と合っているか
Web接客ツールは大きく分けて「ポップアップタイプ」「チャットタイプ」の2種類あります。
ポップアップタイプとは、ユーザーの属性・購入履歴・閲覧履歴・利用デバイス・SNS情報・閲覧時間・IPアドレスなどをリアルタイムで可視化・セグメントし、ユーザーごとに最適な接客(ポップアップ)を実現するWeb接客ツールです。例えば、未会員ユーザーに会員登録の案内を表示したり、滞在時間3分以上の場合はクーポン配布したりなど、訪問パターンに応じて特定のメッセージや広告を表示させるツールのことを指します。
一方で、チャットタイプはチャットを実装し、ユーザーとの対話を実現します。このタイプはAIが搭載されているツールもあれば、社員が直接対応するツールなど様々な種類があります。また、3分以上商品一覧ページを閲覧している人にはチャットで話しかけるなど、特定のステータスのユーザーに限定して接客することも可能です。
ポップアップタイプとチャットタイプについて紹介しましたが、他にも2つの良さを兼ね備えた「ハイブリッドタイプ」も存在します。このようにWeb接客ツールには3種類のタイプがある上に、自社の業種のテンプレートが用意されているかや自社サイトの課題を解決する機能があるかなど、タイプのほかにも特徴が異なるため、相性を見極めることが重要です。
2.費用に対して効果が見合っているか
Web接客ツールは、会社やプランごとに異なった価格が設定されています。効果的な機能が揃っていたとしても、費用に対して効果が見合っていないものは避けることが得策です。導入する前に、機能・費用・効果・利益・サポートのバランスが取れているかを確認し、予算内で満足できるWeb接客ツールが利用できるかを検討しましょう。
3.自社のリソースを確認し、サポート体制が整うか
Web接客ツールが導入できても、適切に運用できなくては意味がありません。ポップアップ型の場合には分析・企画ができるマーケティング担当の人員確保や、チャットタイプの場合はすぐに対応できるスタッフの存在など社内のリソースを確認しておきましょう。また、デジタルに慣れている人がいない場合、誰でも使えるかんたんな操作性のWeb接客ツールを選ぶ必要があります。スペシャリストを中心とした専門のチームを作ることができれば良いですが、限られた人数での運用であれば品質の高いツールでも利用法をマスターすることに時間がかかって成果を感じにくいため、全員が直感的にツールが使えることが重要になります。
各ニーズに対応したWeb接客ツール4選
Flipdesk
【タイプ】
ハイブリッドタイプ
【特徴】
・導入社数1000以上、導入サイト1300以上の信頼
・Google Analyticsの分析に基づく施策提案など、運用サポート体制が充実
・会員情報連携や外部データの活用を通じて、細かいターゲティング配信が可能
・手軽に、安く、時間をかけずにCVRや客単価の向上を実現
【初期費用】
150000円(税別)
【料金】
月額5000円(税別) ※10万PVごとに従量課金
【おすすめ】
・サイト訪問者に対して1人ひとりに働きかけたい
・CVRなど、改善したい指標が正確にある
・会員情報を活用したい
【導入実績】
株式会社DINOS CORPORATION、楽天グループ株式会社、ライオン株式会社、au損害保険株式会社 ほか
KARTE
【タイプ】
ハイブリッドタイプ
【特徴】
・リアルタイムのアクセス解析に優れている
・顧客分析にも優れ、ユーザーごとに接客アクション作成することが可能
・接客アクションのテンプレートが豊富で、様々な業界に対応
・zopimやLINEビジネスコネクト等の外部サービスと連携可能
・KARTE TALKにより、LINEやメール・プッシュ通知・チャットなどで個々のユーザーとコミュニケーションが可能
【初期費用】
要相談
【料金】
要相談
【おすすめ】
・多少運用コストをかけてでも、ユーザーを分析し成果を改善したい
・クーポンのみでなく、多種多様な接客アクションを実現したい
【導入実績】
株式会社三井住友銀行、イオン株式会社、株式会社ZOZO、株式会社集英社 ほか
ecコンシェル
【タイプ】
ポップアップタイプ
【特徴】
・ビッグデータのNTTドコモとディープラーニングのPKSHA Technologyによる共同開発
・導入社数6500以上の信頼
・高性能AI搭載で 、CVRも顧客単価も自動で改善
・無料から使えるプランがあり
・有料プランでは、Web接客による顧客のフローを可視化
・ecコンシェル専門のサポートメンバーによる充実なサポート体制
【初期費用】
永久無料プランあり
※有料プランは30000円から
【料金】
永久無料プランあり
※有料プランは月額9800円から
【おすすめ】
・小規模サイトで手軽にWeb接客ツールを利用したい方
・専門的なWeb接客ツールを利用することに不安がある方
【導入実績】
・タワーレコード株式会社、株式会社ABC Cooking Studio、dトラベル ほか
スグレス
【タイプ】
チャットボットタイプ
【特徴】
・高性能・自動学習
・日本語または英語での対応が可能
・LINEやMicrosoft Teams、Slackなど様々なツールと連携可能
・導入・運用時の充実のサポート体制
【初期費用】
500000円から
【料金】
月額94000円から
【おすすめ】
・問い合わせ対応工数を削減したい
・ユーザーの利便性を向上させたい
・問い合わせに24時間365日対応したい
・カスタマーサポートを充実させたい
【導入実績】
大和ハウス工業株式会社、KDDIまとめてオフィス株式会社、東京都渋谷区、熊本県 ほか
まとめ
今回はWeb接客ツールの選び方とともに、「Flipdesk」「KARTE」「ecコンシェル」「スグレス」の4社を比較しながら各ツールについて紹介しました。
ネットショップが主流となった世の中で、Web販売を促進させるために開発されたWeb接客ツールを使うことはとても重要です。しかし、価格や目的・運用コストなどを見誤ると、十分な成果を出すことはできません。今後も様々なツールが開発されると思われますが、ツールを選ぶ時に1番重要なことは自社に合うツールを見極めることです。最適なツールを導入し、最大限に活用していきましょう。