マニュアル作成ツール3選|選び方のポイントも解説

マニュアル作成ツール3選|選び方のポイントも解説

ICT化が急速に進む昨今、様々な自動化ツールが開発されています。マニュアル作成に関しても例外ではなく、画期的なマニュアル作成ツールが登場し始めています。

マニュアル作成ツールとは、一連の業務を文章や動画コンテンツによって可視化、社内での共通フローを確立し、業務効率や生産性を大幅に向上させるためのツールです。

本項では、マニュアル作成ツールの選び方や、おすすめツールについて解説するので自社の目的に沿ったシステムを選択するための参考にしてください。

従来のマニュアル作成のデメリット

かつては、紙を使用した文書などにマニュアルを記載するケースが一般的したが、最近ではマニュアルを電子化する企業が増えています。とはいえ、マニュアル作成ツールに関しては、導入状況が芳しくありません。

現時点では、WordやExcelなどの「オフィスソフト」でマニュアルを作成している企業が多く、株式会社アイディエーションが2020年3月に発表した「マニュアル手順書ツールユーザー満足度調査」により、90%以上の人がオフィスソフトを使用していることが明らかになりました。

オフィスソフトを使用する場合、PCに事前にインストールされていれば、ツールの導入コストを削減できるうえに、基本機能が充実しているため、様々なビジネスシーンで重宝することは間違いありません。

しかし、マニュアルを作成したものの、社内に浸透させるための適切な手段がなく、結果的に業務フローが整備されていない現状に課題を感じる企業も少なくないでしょう。

実際に、マニュアル作成にオフィスソフトを使用する場合、以下のようデメリットがあります。

・マニュアル変更があった際に社員に共有しにくい
・動画や画像の挿入が困難
・マニュアルのクオリティが作成者のスキルによって左右される
・統一のフォーマットで作成しにくい

万が一マニュアルに変更があった際、管理者はWordやExcelのファイル編集を行い、最新状態に更新する必要があります。そして、マニュアルを変更した旨を社内で周知し、従業員が周知情報を確認して初めて、新しいマニュアルが社内に知れます。

しかしこの場合、従業員が周知を聞き逃し、マニュアルの更新情報を確認していなければ、最新マニュアルは社内に浸透しないため、業務フローやルールを統一できずミスを誘発する可能性があります。

また、動画や画像の挿入が困難であることや、統一のフォーマットがなく、作成者によってクオリティに差が生じてしまうことも難点です。

このように、オフィスソフトは各種便利機能が充実しており、多くのビジネスシーンで重宝されますが、マニュアル作成においては最適なツールとは言えません。

マニュアル作成ツールのメリット

本項では、マニュアル作成ツールを活用するメリットについて解説します。

・動画や画像の挿入がかんたん
・テンプレートが豊富
・作成後の運用がし易い

マニュアル作成ツールを活用すれば、簡易的な操作で動画や画像が挿入できます。後から撮影した動画や画像をトリミングし、テキストと共に挿入することもできるため、マニュアル変更があった際に柔軟な対応が可能です。

また、多彩なテンプレートが用意されているため、作成者のスキル不足によってフォーマットが乱れる心配がないうえに、様々な状況に適したマニュアル作成が可能です。

一言に業務マニュアルと言っても、様々な利用シーンが想定され、使用用途によって適切なフォーマットは異なります。そのため、だれが、どのような目的でマニュアルを使用するか考えることが重要です。マニュアル作成ツールを活用すれば、「新人研修」「業務の引継ぎ」「入・退職手続き」など様々なシチュエーションに応じて適宜フォーマットを変更し、最適なマニュアルを作成することが可能です

さらに、作成後の運用がし易いため、着実にマニュアルを社員の手元に届けることができ、多くの企業が抱える「マニュアルが社内に浸透しない」という課題の解決にも大きく貢献します。

多くのマニュアル作成ツールは、社員それぞれが使用するデバイスで共通のアカウントにログインし、複数人共同編集・同時確認が可能なため、単純にマニュアルを作成するだけでなく、変更箇所や編集状況をリアルタイムで社員に周知する情報共有ツールとしての役割をも担っているのです。

マニュアル作成ツールの選び方

ここでは、マニュアル作成ツールを選ぶ際のチェックポイントについて解説します。

・対応するマニュアルの形式を確認
・マニュアルの出力方法を確認
・サポート体制を確認

主に上記のポイントを意識し、理想のマニュアル作成ツールを探してみてください。

対応するマニュアルの形式を確認

マニュアル作成ツールには、テキストメインで構成されるタイプや、動画や画像で解説を行うタイプなど様々な仕様があります。

そのため、肉体作業のマニュアルを作成するのであれば解説動画をメインに、細かいルールを記載する必要があるのであれば、テキストメインのタイプを選択するのも良いでしょう。

事前に対応する形式を確認し、マニュアル化する業務内容や作成用途に合わせてタイプを選択することが有効的です。

マニュアルの出力方法を確認

作成したマニュアルを紙で印刷できるタイプを選択すれば、デジタル化したマニュアルを社員に共有し、業務フローにおける共通認識を持たせたうえで、一部を紙で印刷し資料を作成するなど、応用的な使い方もできます。

自社がペーパレス化を促進しており、紙ベースでの資料を作成しない方針なのであれば、スマートフォンやタブレットなどでも使用可能なマルチデバイスに対応したツールを選択することがおすすめです。

また、自社のビジョンを高次元で体現するマニュアルを作成するには、出力可能なファイル形式を確認しておくことが重要です。

例えば、データの改ざんを検出・防止するPDFファイル、情報抽出の精度が高いTSVファイル、共有時の互換性が高いCSVファイルといったファイル形式での出力が可能であれば、状況に応じて臨機応変に形式を変更することで、最適なマニュアル運用が実現します。

サポート体制を確認

どれだけ優れたマニュアル作成ツールでも、当然トラブルが発生することはあります。そのため、トラブル発生時のサポート体制はチェックしておくべきです。土日や祝日、深夜早朝などの問い合わせに対しても、迅速な対応が可能なサポート体制が整っていれば、システムエラー発生時に即座に修正し、被害を最小限に食い止めることができます。

また、トラブル対応のみならず、マニュアル作成時のフォローや、過去の導入実績に基づいたアドバイスを提供する会社もあるため、ツールを使用するにあたってサポート体制の充実度は非常に重要な要素と言えます。

Teachme Biz(ティーチミー・ビズ)/株式会社スタディスト

画像引用元:Teachme Biz公式HP

動画引用元:Teachme Biz

【金額】

プラン名金額
スターター50,000円/月
ベーシック100,000円/月
エンタープライズ300,000円/月

【特徴】
動画や画像を使用したマニュアル作成に長けた、マニュアル作成ツールです。

【優れている点】
オフィスソフトを使って動画マニュアルの作成を試みると、ファイルが重くなるうえに、動画の編集も容易ではないため、製作者にかかる負担が大きくなってしまいがちです。Teachme Bizは上記のような、オフィスソフトの弱点を克服しマニュアル作成の常識を一変します。

スマートフォンやタブレットにて撮影した動画の一部をトリミングし、簡易的な操作でマニュアルに追加。そして、撮影した動画に矢印やテキストを挿入し、完成したマニュアルに適宜修正を施すことで理想的な形式を維持できます。

さらに、マニュアルの作業工程を段階別に可視化することで、従業員が受動的に動画を視聴しながら業務を行うだけで、一つのプロセスが完結する仕組みを構築します。

Dojo(ドージョー)/株式会社 テンダ

画像引用元:Dojo公式HP

動画引用元:Dojo PR Channelチャンネル

【金額】
詳細に関しては公式HPよりお問い合わせ下さい。

【特徴】
作成者のスキルに関わらず、だれでもかんたんに高品質のマニュアルを作成可能なマニュアル作成ソフトです。

【優れている点】
テンプレートが豊富なため、だれが作成しても、フォーマットが統一された美しく見やすいマニュアルが完成します。

サポート体制の充実度もうれしいポイントです。ユーザーサポートサイトやコールセンターが利用者の悩みにより沿い、利用シーンに応じた最適な解決策を提示します。さらに、操作指導セミナーにも無料で参加化可能なため、導入時に専門的な知識がなくて安心です。

また、自動音声が26言語に対応しているため、外国人労働者を採用している企業や、海外進出を視野に入れている事業者にも重宝します。

はたらきかたマニュアル/YAMAGATA INTECH株式会社

動画引用元:はたらきかたマニュアル

プラン名金額
スタンダード50,000円/月
初期設定費用80,000円
プレミア100,000円/月
初期設定費用80,000円

【特徴】
マニュアル利用者数は累計30,000人以上、年間マニュアル制作数は100,000超のマニュアル作成ツールです。

【優れている点】
ブラウザ上でデータ一元管理が可能なため、特別なアプリケーションを必要とせず即実用化できるうえに、複数人同時編集が可能なため、マニュアルに従業員それぞれの想いを反映させることができます。

機能権限は作業メンバーごとに閲覧・編集・削除・データエクスポート/インポートなどの細かい設定が可能なので、メンバーごとに利用可能な範囲を設定することで、それぞれの業務領域を明確化し作業効率を向上させます。

まとめ

今回は、おすすめのマニュアル作成ツールや選び方のポイントについて解説しました。

最近では、オフィスソフトなどを用いて電子化されたマニュアルを作成する企業が増えてきましたが、マニュアル作成に特化した専用ツールを導入している企業はまだ多くありません。

しかし、どれだけ綺麗なマニュアルを作成しても適切な運用ができず、社員の手元に行き渡らなければ、意味がありません。

マニュアル作成ツールの本質的な強みは、かんたんにマニュアル作成ができることではなく、作成したマニュアルを着実に社内に浸透させ、業務の効率化、生産性の向上を実現できる点にあります。

マニュアル作成・運用は、作業の正確性や生産性、再現性など様々な要素を司る中枢的な業務と言っても過言ではなく、ビジネスをさらに飛躍させるために不可欠な要素です。

今回紹介した内容を参考に、理想的な業務フロー構築するためのマニュアル作成ツールを探してみて下さい。

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