いまや政治家、アーティスト、アスリートを含む世界中の人々に利用されているSNS。それは単なるコミュニケーションのツールにとどまらず、企業にとってはマーケティングを始めとしたビジネスチャンスの鉱脈でもあります。
近年では、だれもが知っているTwitterやInstagram、Facebookのようなサービスだけではなく、最近流行した「Clubhouse(クラブハウス)」のように、斬新なサービスが日々生まれています。
今回はそんな数あるSNSの中から、次に流行する可能性が高い注目のサービスを7個、紹介していきます。
もはや知ってて当たり前!世界で愛されるSNS3選
ここではすでに有名になったサービスを紹介していきます。どれも有名なものばかりなので、使ったことはなくとも、名前だけなら知っているのではないでしょうか。おさらいも兼ねて、今のスタンダードともいえるサービスをまとめました。
【特徴】
TikTok(ティックトック)は15秒から1分間程度の動画の共有に特化した動画投稿プラットフォームです。2018年ごろから爆発的に利用者を増やし、某国では使用を禁じられそうになったことでも話題になりました。若者だけでなく、実は最近になって30~40代の利用者が急速に増加しています。こうした動きの背景には、30~40代でも若者のトレンドに興味を持つ人が増えていること、また、TikTokでは上の世代の人々もコミュニティの中で疎外されないような風土が形成されていること、などが挙げられるでしょう。
【主な利用者層】
10代、20代の若者
【主なビジネス利用】
・若者向け商品・サービスの動画広告
・従業員が流行のダンスを踊るなど若者目線の動画を投稿し、知名度、好感度をUP
【特徴】
Linkedin(リンクトイン)はTwitterやFacebookとは異なり、ビジネスユースに特化したSNSです。SNS黎明期の2000年代にサービスを開始し、全世界では約7億人の利用者を誇る巨大サービスですが、日本国内における利用者は数百万人にとどまっており、いまだ伸びしろのあるサービスです。
【主な利用者層】
ビジネスパーソン
【主なビジネス利用】
・有用な人材の採用
・社内外の人間関係構築
・広告掲載
・新規顧客、パートナーの開拓
【特徴】
Pinterest(ピンタレスト)は画像の共有に特化したメディアサービスです。関連したテーマの画像に次々とリーチできることが特徴で、他の主だったSNSでは人同士のつながりを仲立ちとしてコミュニティが形成されますが、Pinterestでは、例えば芸能人のスナップショット、アニメの画像、料理レシピなど、共通の興味関心のあるコンテンツを仲立ちにコミュニティが形成されます。
【主な利用者層】
30~50代の女性
【主なビジネス利用】
・画像を利用した商品のマーケティング
次世代型が流行の兆し。セキュリティ重視のSNS3選
Google、Apple、Facebook、Amazon(GAFA)などの超巨大IT企業によるトラッキング広告や検閲に対して、反発する動きが世界各国で現れています。実際、TwitterやFacebookなどはユーザーの個人情報や興味関心などを事細かに収集し、広告表示の最適化などに利用しています。今日のSNSユーザーは、サービスを利用する中で、いかに使いやすいか、いかに有益な情報が手に入るかといった点だけでなく、いかに自分のプライバシーを保護できるかというところにも価値を感じるようになっています。
こういったユーザーの動向を受けて、高い匿名性やセキュリティ、広告非掲載などを謳ったサービスが世界中でシェアを伸ばしています。その中で特に勢いのあるものを3選紹介します。
Telegram
【特徴】
Telegram(テレグラム)は全世界に4億人以上のユーザーが存在する、メッセージングSNSです。ユーザー同士の会話は高度な暗号化により保護され、悪意ある第三者はおろか、運営者からも内容を閲覧することは難しくなっています。大企業などのサードパーティーのものを含む拡張機能も豊富に提供されており、非常に将来性のあるサービスですが、一方でその高い匿名性を悪用した行為もみられ、注意が必要です。他に特筆すべき特長として、20万人までのグループチャットが作成可能です。
【主な利用者層】
ITリテラシーの高い若者
【主なビジネス利用】
・機密性の高いデータのやり取り
・特定のコミュニティに対するマーケティング
Signal
【特徴】
Signal(シグナル)はメッセージングに特化したサービスで、その安全性はTelegram以上といわれており、アメリカの政治家同士の連絡に利用されているほか、アメリカ国家安全保障局を内部告発した活動家、エドワード・スノーデン氏にもその安全性の高さを評価されています。
【主な利用者層】
ITリテラシーの高い若者
【主なビジネス利用】
・機密性の高いデータのやり取り
・重要性の高い個人間の連絡手段
MeWe
【特徴】
MeWe(ミーウィー)はクリーンな運営体制をうたうミニブログSNSで、TelegramやSignalと同様の理由からユーザーを増やしています。広告表示がないほか、プライバシー情報の収集、ニュースフィードの操作も行っていないことが特徴で、近年の不安定な情勢が続く香港では、最も人気の高いソーシャルアプリの1つとなっています。
【主な利用者層】
ITリテラシーの高い若者
【主なビジネス利用】
・ITリテラシーの高い層に向けたサービスなどの、公式アカウントを利用したマーケティング
次のトレンド入りに期待!注目の配信プラットフォーム
ここでは、巷で話題となっており知名度が急上昇中の新興アプリを紹介します。コロナ禍においてインターネット動画配信が需要を伸ばし、世界的人気を誇るTwitch(ツイッチ)をはじめ、国内ではOPENREC.tv(オープンレック)や、Mildom(ミルダム)などのサービスがシェアを伸ばしてきました。そんな中で新たにリリースされた、21世紀FOX社が支援する配信プラットフォームがCaffeine(カフェイン)です。
Caffeine
【特徴】
Caffeineは、競合サービスに比べて配信の遅延が少ないこと、そして配信プラットフォーム特有のコメントの「荒れ」が少ないことが挙げられます。現在主流となっている配信プラットフォームでは、ユーザーが非常に増えていることもあり、コメント欄では誹謗中傷やスパムなどが目立つようになってきています。そんな状況に辟易しているユーザーは少なくなく、彼らにとっては、まだ新しいコミュニティであるCaffeineは魅力的な選択肢となりうるでしょう。
【主な利用者層】
10~20代の若者
【主なビジネス利用】
・企業の広告マーケティング
・人気配信者とのスポンサー契約によるマーケティング
まとめ
いかがでしたでしょうか。ユーザーのプライバシー意識の変化、SNS発の新たなカルチャーの成長などに代表されるように、SNSを取り巻く環境は日々変化し続けています。マーケティングの方針に対して適切なSNSを選ぶこと、また次に流行するのはどんなSNSなのかを見極めることが、SNSマーケティングにおいて成功をつかむカギとなるでしょう。SNS市場の変化には今後も目が離せません。