予約管理システムとは、オンライン上で予約受付・管理、顧客情報を取り扱えるサービスのことを指します。新型コロナワクチン接種の予約システムを開発した事業者も含めると、その数は50サービス以上にもなります。
今回は、多数ある予約システムの中から、業界最大級の導入実績「RESERVA(レゼルバ)」と、「Direct Reserve(ダイレクトリザーブ)」とを徹底比較しました。当メディアではシステムサービスの比較記事を展開し、各社の特徴、強みの点を明らかにしていきます。今回は総合型予約システムの調査分析より執筆します。
【参考記事】
・予約管理システムRESERVAとSTORES予約を徹底比較|導入前に絶対読むべき比較ポイント
・予約管理システムRESERVAとAirRESERVEを徹底比較|導入前に絶対読むべき比較ポイント
・【全105社】2025年最新版!予約システムの機能・費用をわかりやすく解説!|無料プランあり
現在調査対象の予約システム一覧
STORES(ストアーズ)予約、AirRESERVE(エアリザーブ)、formrun(フォームラン)、SELECTTYPE(セレクトタイプ)、EDISONE(エジソン)予約、SuperSaaS(スーパーサーズ)、tol(トル)、ヨヤグッド、coming-soon(カミングスーン)、Goope(グーペ)、リザエン、teket(テケト)、MOSH(モッシュ)、Square(スクエア)予約、Repitte BEAUTY(リピッテビューティー)、L(エル)ステップ、ペライチ、yoyakul.jp(ヨヤクルドットジェイピー)、リザヨヤ、おさえるネット、Direct Reserve(ダイレクトリザーブ)、しんきゅう予約、STAR RESERVE(スターリザーブ)、Click Studio Reserve(クリックスタジオリザーブ)、からだケア、upnow(アップナウ)
各社概要
RESERVA
RESERVA(レゼルバ)は登録事業者数30万社と国内最大級の導入実績を誇るSaaS型予約管理システムです。350種類以上の様々な業種・業界に対応するべく、予約システムを6つのタイプで提供(サービス指名あり/なし、スクール、イベント、施設、宿泊)、どの業種・業態にも適用できる総合型予約システムとして高い評価を得ています。利用者は個人事業主から上場企業・公的機関(官公庁含む)まで、世界85カ国でも予約サイトが活用されています。
豊富な機能を取り揃えており、一部有料機能はありますが、必要最低限の機能は無料で利用が可能です。アカウント作成から予約システム作成完了まで最短3分で立ち上げられ、即日で予約受付ができます。シンプルなデザイン性で、予約受付をする事業者も、予約する顧客にも使いやすいシステムとなっています。
Direct Reserve(ダイレクトリザーブ)
Direct Reserve(ダイレクトリザーブ)の予約システムは、企業のコストの削減と売り上げの向上を目的にしており、システム導入時に発生するストレスを軽減するサポート力を売りにしています。
料金比較
RESERVA | Direct Reserve | |
初期費用 | 0円 | ・標準版:16,500円 ・カスタマイズ版:77,000円 |
プラン料金 | ・フリープラン:0円 ・ブループラン:3,520円~ ・シルバープラン:5,500円~ ・ゴールドプラン:11,000円~ ・エンタープライズプラン:22,000円~ ・スイートプラン:46,200円~ | ・標準版:3,300円~ ・カスタマイズ版:22,000円~ |
決済手数料 | 4.9% | 振込手数料は利用者負担 |
最低契約期間 | 1カ月 | 1カ月 |
お試し利用期間 | 〇 (シルバープランからスイートプランまで対応) | 〇 |
対応業種数 | 350種以上 | 25種以上 |
公式サイト料金プランページ | RESERVA | Direct Reserve |
どちらの予約システムも導入前に無料お試し期間があるため、使いやすさや見やすさを確認して導入することが可能です。Direct Reserveではお試し無料期間が過ぎると初期費用と月額費用がそれぞれ必要です。一方で、RESERVAでは期間制限なしで完全無料のフリープランが用意されています。RESERVAには用途に合わせた幅広いプランが存在するため、個人事業主から大手企業、官公庁まで自社の規模にあったプランを選択することができます。
無料で使える機能比較
RESERVA
・予約管理
・予約情報CSV出力
・顧客情報CSV一括登録
・クーポン発行
・顧客データ分析
RESERVAには基本的な予約業務に関する機能だけでなく、集客を促進できる多種多様な機能が無料で使用できます。例えば、顧客データ分析を行うことで、店舗や予約サイトにおける客層の傾向などを調べ、運営の改善に役立てることができます。また、クーポンを発行することでリピート客向上にもつながります。
Direct Reserve
Direct Reserveは無料プランがなく、無料で使用できる機能はありません。ただし、無料体験期間があるため、Direct Reserveの機能を体験することは可能です。
有料プランで使える機能の比較
RESERVA
・担当スタッフへの個別通知設定(シルバープラン以上:5,500円~/月)
・SEO対策(シルバープラン以上:5,500円~/月)
・予約リマインドメール(ゴールドプラン以上:11,000円~/月)
・サンキューメール(ゴールドプラン以上:11,000円~/月)
・SNS公式アカウント設定(ゴールドプラン以上:11,000円~/月)
・決済方法選択機能(エンタープライズ以上:22,000円~/月)
RESERVA予約システムの「担当者個別通知機能」は、予約者が予約した際に、予約サイト管理者以外に担当者にも個別で通知メールが届く機能です。予約メニューごとの担当者にも自動で予約情報が通知されるため、管理者側の伝達漏れなど予約に関するトラブルを未然に防ぎます。また、「SNS公式アカウント設定」は、予約サイトとLINE公式アカウントをリンクさせることで、LINE公式アカウントでお問い合わせ受付が可能です。店舗のホームページを開設する必要がなく、かんたんに予約できる点が顧客獲得につながります。
Direct Reserve
・予約忘れ防止メール機能(標準版:3,000円~/月)
・予約回数機能制限(オプション)
・予約キャンセル待ち機能(カスタマイズ版:20,000円~/月)
・クレジット決済(カスタマイズ版:20,000円~/月)
Direct Reserveでは予約忘れ防止メール機能で予約者に自動でメールを送信します。また、予約キャンセル待ち機能を利用すると、希望の日時が埋まっていても、キャンセルが出た際に予約者に通知が届きます。
設定画面の比較
予約サイトを自社に導入する上で最も重要なのは使いやすさです。どれだけ低価格でデザインが優れていても、誰でもかんたんに操作ができないと、予約サイトの作成に時間がかかり、その後の運用も続けることができません。
導入後も活用し続けるには、操作性を確認することが大切です。本記事では画像とともに導入の流れを解説します。
RESERVA
①アカウント登録
新規登録画面より、メールアドレスとパスワードを設定します。
メールアドレスに届いたURLよりRESERVAビジネスID登録を行います。
②タイプ選択
登録が完了すると、作成する予約サイトのタイプ選択に移ります。RESERVAでは、無料で6つのタイプから選択することができ、事業にあった予約サイトを作成できます。
③メニュー登録
ステップに沿って、情報を入力していきます。初期設定はたったの4ステップで最短3分で完了します。基本設定後はすぐに運用が可能です。
管理者画面
管理者画面では、当日の予約状況やお問い合わせ数、当月の集客状況などを一目で確認可能です。
予約サイト
RESERVAで作成した予約サイトがこちらです。
6つの予約タイプで作成されたサンプルサイトは以下より確認できます。
・サービス提供タイプ(スタッフ指名なし)「歯科クリニックサンプルサイト」
・サービス提供タイプ(スタッフ指名あり)「ネイルサロンサンプルサイト」
・スクール・アクティビティタイプ「ヨガ教室サンプルサイト」
・イベント・セミナータイプ「セミナー予約サンプルサイト」
・施設予約タイプ「貸し会議室サンプルサイト」
・宿泊施設タイプ「民泊サンプルサイト」
Direct Reserve
①アカウント登録
新規登録画面より、基本サービス関連を入力し、予約フォームの種類を選択します。
②メニュー登録
アカウント作成後、メールでURLが送信されます。選択した予約フォームの種類の画面で、予約の詳細設定を記入していきます。
選択した予約種類専用のホームページで作成できます。
塾・教室系向けの予約機能
両サービスとも、スクール向けの予約機能が充実しています。利用可能機能や対応しているスクールの種類にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、両サービスの中でスクール運営に特化した機能を絞って紹介します。
RESERVA
塾経営者がRESERVA予約システムを作成する際には、スクール・アクティビティタイプを選択します。これにより、塾経営に特化した機能が利用できます。
スクール・アクティビティタイプで利用可能な機能
・講師、カテゴリごとの予約メニュー作成
・月謝の事前決済
・予約リマインドメール
・定員の設定
・Zoom連携
・キャンセル待ち受付
予約タイプごとで利用できる機能の詳細はこちら
対応可能なスクール・アクティビティ種類
・レッスン
・体験/アクティビティ
・セミナー
・オンラインイベント
・講演会
・ツアー など
RESERVAのスクール・アクティビティタイプの事例紹介はこちら
Direct Reserve
塾経営者がDirect Reserveで予約サイトを作成する場合、塾・教室系向けの予約フォームを選択します。これにより、塾経営に特化した機能を使用できます。
塾・教室系向けで利用可能な機能
・スマホでの予約システム
・講師指名・時間を自由に選択
対応可能なスクール・アクティビティ種類
・オンライン英会話
・ヨガスタジオ
・パソコンスクール
・個人塾
導入事例
インターネット上にある様々な口コミ、評判、評価などは比較参考になっても、最終的な決断、判断材料になりにくいと感じる人も多くいます。そんな時は、自身のビジネスに類似する事業者の声を参考にすると良いでしょう。
RESERVA
予約の受付が24時間365日できるようになり、便利になりました。予約管理もわかりやすいです。残席表示機能があり、お客様にも予約サイトで空き状況を確認しやすいと感じていただいています。
―RESERVA活用事例|Station Academy【スクール・レッスン】
フォーマットが綺麗で見やすい為、お客様からも安心感や信頼性が高まったように思います。予約数が増えました。
また、管理の手間も大分削減されました。それまでは、メールでやり取りしていた為、レッスンごとに変身する内容を作成するのに時間を割いていましたが、今はその時間が減った為、ストレスがなくなり、予約受付がスムーズに受けられるようになりました。
―RESERVA活用事例|Ritomico 幼児音楽教室&キッズルームカフェ【スクール・レッスン】
活用事例集の記事では、利用者の多くが「24時間365日予約受付可能になって便利になった」と述べています。
Direct Reserve
新規に語学講座を開設に伴い検討しました。質問、要望ともに迅速な対応をして頂き満足しています。
―Direct Reserve活用事例|株式会社ニキサエ・ジャパン
利用者の多くが、「カスタマイズの際の細やかで手厚いサポートに満足している」と述べています。
予約システム導入のメリット
予約システム導入のメリットといえば、電話予約受付、紙台帳運用が解消され業務効率化が期待できる点です。この他にも下記のような利点が挙げられます。
・24時間365日、自動予約受付が可能
・無料であらゆる機能が使えるのでコスト削減できる
・自社独自の予約サイトとして運用可能
・金銭授受を解消するキャッシュレス、無人化運用で感染予防対策
予約システム選定のポイント
総合型か専門型か
予約システムには、ホットペッパー、トレタなどの業界専門型の予約システムと、あらゆる業種に対応できる汎用性の高い予約システムがあります。選定の際にはここの違いを理解しましょう。今回紹介したRESERVA予約システムとDirect Reserveは、両サービスともに総合型の予約システムで、クリニック・スクール・イベント・施設など様々な業種に対応しています。
・ヨガスタジオ・ヨガ教室開業、運営時に便利な予約システムとは?|導入メリットとおすすめ予約システム5選
・レッスンやスクールに向いているおすすめの予約システムは?オンラインやサブスク対応が重要!
・オンライン予約で負担を大幅削減!個別指導教室運営向けRESERVA予約システム
無料版があるのか
高い料金を払ったのに自社のスタイルに合わなかった・操作が複雑で段々と使わなくなってしまったといったことにならないよう、まずは無料版、体験版で使用感を確認してから本格的な導入に移ると良いです。写真や画像の掲載枚数に制限があるのか、画像を入れるとどこに表示されるのかなど、実際に使用して確認してみてください。
・【全105社】2025年最新版!予約システムの機能・費用をわかりやすく解説!|無料プランあり
機能の豊富さ
実際に予約システムを使用していると、使用前には見えてこなかった要望が次々と出てきます。初めのうちはシステム理解に精一杯ですが、慣れてくると物足りなさを感じるかもしれません。初期の段階で機能数、機能性の部分が豊富にあるシステムを選ぶことはその後継続して利用するうえでは重要です。
・パソコン教室運営にほしい機能が見つかる!予約管理だけじゃないRESERVA予約システム
運営事業会社の信用度
予約システムを長く使い続けたいと思っていても、開発運営をする会社が廃止された場合、サービスは停止されてしまいます。新型コロナワクチン接種を機に多く誕生した予約システムですが、サービス終了、企業買収などがあった際には大きくサービスが変わったり、価格が跳ね上がったりすることがあるかもしれません。情報漏洩など過去に事故がないか、顧客データを扱う上で、安全性は保たれているか、こうした点はしっかり見ておくべきでしょう。
最後に
以上、RESERVAとDirect Reserveの比較記事でした。欲しい機能や利便性に応じて予約システムを選ぶと、業務の効率化や集客率アップの効果を感じやすいでしょう。予約システムの導入を検討している人は以下の記事も参考にしてみてください。
予約フォームと予約システムの違いを徹底解説|導入前に絶対に読むべき比較ポイント
【無料あり】スマホ対応の予約システムおすすめ29選|業種別で予約システム選定方法を紹介